畳のつくりはどうなっているの?
畳は、畳床・畳表・畳縁から構成されています。
畳の中心部分で普段は見えませんが、最も重要な部分です。畳の生活の中で感じる、ほど良い硬さ・柔軟性・遮音性・保温性・吸放湿性など、 数知れない機能を有しております。特に転んでも怪我をしにくい衝撃を和らげる性質(わら100%の畳床)は、 お年寄りや幼児など弱者にとってフローリングやじゅうたんに無い優しい機能です。
畳床(たたみどこ)
稲藁の間にポリエチレンフォームを挟んで縫い締めたもの
インシュレーションファイバーボードを使ったものなどがあります。
畳表(たたみおもて)
イグサを綿や麻の縦糸で織ったもの。
産地やイグサの質(草の長さ、色、強さなど)、織り方、密度の違いなどによりたくさんの種類があります。
ご相談下さい。
畳縁(たたみへり・ふち)
畳縁は畳の巾部分(畳表の切り落とし部分)を保護補強するための布製の素材です。
畳縁をしっかり縫うことで型崩れ・ほつれが無くなります。実用面ではそうなりますが、歴史的に見れば権威の象徴で身分を表すもので、 柄・色などの取り決めがありました。
素材も絹・麻・綿があり現在はそれにポリエステル等が加わり色も柄も多彩になり見本を見て選択を 楽しんでおられるお客様も多くなっております。
「畳がいいね?」そのワケは?
1.吸湿・放湿性
私たちの呼吸や発汗、それに梅雨時には外気から湿気が入り、部屋の湿度が上がります。
日本の古い住宅には木材・土壁・障子・畳など湿気を調節する材料がふんだんに使われていました。最近ではそういう材料が少なくなりました。
湿度の高い時には湿気を吸い、乾燥した日や換気によって吐き出します。畳はこの性質が特に優れていると言われ、湿気がたまりやすい部屋の一番下で吸ったり吐いたりを繰り返して、快適な室内を守っています。(敷き布団と似ています)
2.弾力性と断熱・保温性
なんと言っても畳の良さは、その適度な弾力。素材から生まれる優しい弾力は歩いて良し、座って良し、寝転んで良しと、まさに理想的な床(ゆか)材なのです。
また、弾力を生むスポンジ状の構造は断熱効果にも優れ、足下からの冷えを防ぎ、冷暖房が床面から逃げてしまうのを防ぎます。
3.空気清浄
畳表や畳床の表面や内部には細かい気孔がたくさんあります。この気孔が二酸化窒素などのガスを吸着し部屋の空気を清浄に保ちます。
4.吸音性
畳は、吸音性(音を吸収する性質)にも優れています。2階の足音が1階へ伝わるのを防ぎ、室内の音もよく吸収します。和室のシーンとした感じは、この吸音が効果的です。